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櫻井 海都

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【ブラック企業体験談】会社はあるが、個人商店の集まり、それぞれの個人が自分の事ばかりを考えており人に無関心、それが私の転職したブラック企業

2014年12月29日

私が転職したブラック企業では、人に関して非常に無関心な文化があった。それは企業体質と呼んでも良いのかも知れないし、それによるマイナス面の方が多かったが、それをあえて肯定的にとらえて言えば個人商店のような形で仕事をしているので自由に仕事ができた。

 

これは前にも話した通りだが、ひとつの会社の中にいくつも個人の会社があるような状態だ。例えばおおもとの会社である「鈴木商事」という会社があったとして、その中に「田中商店」「大久保商店」「田辺商店」など営業部員の数だけ個人の会社が存在するような形だ。他の部署は多少は部としての機能を保っていたようだが、少なくとも営業部ではそのような「個人商店」体勢をとっていた。だから隣の人がどんなクライアントと、どんな仕事をしているのかわからないし、どのようなクライアントを持っているのかすらわからない。

 

例えて言うのならば、倉庫は共有しているが、戦略も戦術もなく、それぞれがそれぞれの好きなものを好きなクライアントに対して提案し販売しているという状態だった。そして好きなものを好きなだけ仕入れ、原価割れの商品を販売し、売っても売っても利益が上がらない非常に投資効率を無視した経営(営業)をそれぞれの個人商店が行っていた。

 

しかし仕入れ交渉などはある程度独断で行う事が出来るが、仕入れ先は会社の中のある機関を通して行わなければならない。けれども、その機関はただ仕入れるだけの部署として機能しており、営業が何の商材を幾らで売っているのか、また幾らで販売したのか等、知ることはできない。

 

ここまで言うと営業部は好き勝手できて非常にやりがいがありそうではないかと思われるかも知れないが、実際は「やりがい」の「や」の字もなくそんな事はない。それは以前も話した通り、私の転職したブラック企業では、営業部が社内で一番立場が弱く非常に弱い立場に立たされていたことが大きな原因としてある。

 

私が転職したブラック企業では、とにかく営業部は会社の面倒くさい仕事を一手に引き受ける。社内の掃除から、電話当番から雑用まで、それはクラッシャー上司である部長の指示でもあったのだが、とにかくなんでもかんでも面倒な仕事は営業部に振られ、それにより、営業の仕事が非常に圧迫され、他の部署と比べて営業部だけ仕事量が非常に溢れていた。

 

例えばどの商品がどのタイミングで、どれくらい入荷されるのか等は営業部は知る事が出来ない。だからクライアントに対して商品の入荷が遅れているので納品が遅くなるという連絡を入れなくてはならないのだが、その仕事を営業がする事になる。

 

一社や二社だけならまだしも毎日数十社はその作業が行われるため、営業の仕事を非常に圧迫する。また細かい納期やどのような動きがあるのかは仕入れを担当している担当者が一番良く知っているので、組織として仕入れ担当者が直接連絡を入れた方が営業サイドとしてはやりやすい。

 

もちろん仕入れを担当しているものが非常に忙しいのなら仕方がないが、仕入れ担当は朝の時間の2時間に集中して仕事をし、それ以外の時間は、一体何のどんな仕事をしているのかよくわからないと他部署に言われるほど実質仕事をしていない時間が非常に多かった。

 

この仕組みの非効率性にブラック企業改革派の大須は目を付け、改革を推進しようとしたが、自分達の既得権益を守りたいがばかりに仕入れのリーダーにより猛反発をうけ改革に失敗した。確かに一理はある。自分が楽に仕事をしているのに、その要求を受け入れれば大変になることに間違いがないからだ。誰が好き好んで面倒くさい仕事を受け入れるのか。しかし組織として仕事をしているのならば会社の発展の為にある程度譲歩するのが普通だ。大須の提案を受け入れた方が営業としてはスムーズに仕事を進める事が出来るし、負担が軽くなるので新たな開拓先を探しアタックする事も出来る。

 

それはつまり会社の売上や利益に直結する。もちろんそこで得られた会社としての利益は最終的には自分たちにも還元される。しかし、そんな事よりも何よりも私が転職したブラック企業では自分たちが忙しくなるのが何よりも嫌なのだ。

 

そう、私が転職したブラック企業ではそれぞれの個人が、それぞれの個人の事ばかりを考えており、それが非常に問題をややこしくさせていた現実があった。

 

つづきはこちらから【ブラック企業体験談】営業が仕入れる情報の価値に気づかず、野放しで無法地帯のブラック企業の体質。

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