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櫻井 海都

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【ブラック企業体験談】ブラック企業の本社会議室では、社長による、社員を洗脳する為の妖しい研修が行われていた。

2014年10月22日

予定の時刻になり私とKは本社へと向かった。そこで何が行われるのか、どのような特別研修が行われるのか私たちは全くわからないまま本社に向かった。

 

本社につくなり比較的広い会議室に通された。会議室に入るとどうやら先客が居たようで3人の男性が座っていた。私とKを含め合計5名で特別研修を行うらしい。

 

私たちは会議室の椅子に座り、分厚いマニュアルのような本を机の上に出した。それは、ブラック企業の人事担当者である村田から事前に配布されていたマニュアルだった。

 

その中に、朝礼で読み上げる本日のページだったり、ブラック朝礼で毎朝朗読する、かの有名なジェームズアレンの言葉などが記されている。またそこには、企業理念とやらも書かれており、事業戦略などもざっくりと記載されている。実はその本は、常に携帯するようにとブラック企業人事の村田から口を酸っぱくして言われていた。しかし、あまりにも分厚くかさばるので、実を言うと私とKは持ち歩くことは少なかった。

 

しばらくすると、ブラック企業の人事担当者である村田があらわれた。村田の話しによると、どうやらこれから社長が来るらしい。社長が直々に行う研修・・・一体どんな研修なのか。私とKは少しの期待と大きな不安を胸に抱き、社長の登場を待った。

 

社長は約束の時間より10分ほど遅れて登場した。社長は会議室に着くなり、すぐに席に座り、遅れてごめんと声をかけた。私とKは社長が謝ったことに対して驚いた。何故なら、今まで社員から時間に遅れたことでごめんと言われたことなど一言もなかったからだった。

 

徐に社長は話しはじめた。その言葉も一言一言が今までで一番まともな会話だった。もしかしたら社長は、このブラック会社の中で一番まともな人間なのかも知れない。私とKはその時そう思った。

 

社長の話を聞く限りでは特別研修の内容は、会社で働くことの意味を見付けてもらう為のもののようだった。要約すると、会社の目的と、自分の目的が一致してこそ、ベクトルをあわせることにより、初めて人間は力を発揮するものだ・・・ということらしい。

 

しかし、その内容はいかにもブラック企業がブラック企業たるために存在するような内容だったように思う。その時の私たちは感覚が麻痺していたこともあり、素直に研修を受け、その内容に感動していたが今になって冷静に考えてみれば、そもそもその内容がおかしいことに気づく。私たちはまだその時、会社に対して期待を抱いていた。今にして思えば、これはブラック企業ではあってはならない思いだった。

 

とにもかくにも私たちの夢を叶える為の研修がついに始まった。

 

 

つづきはこちらから【ブラック企業体験談】ブラック企業では社畜を飼いならす為の特別研修が行われていた。

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