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櫻井 海都

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【ブラック企業体験談】入社2日目、私たちは唐突に他部署研修を言い渡された。

2014年10月03日

朝礼が終わると私とKは自分たちのデスクに戻った。「デスクに戻った」と言っても、私の場合、先に挙げたデスク消滅事件によって存在しないままだ。

 

私とKはそれぞれに同じ思いを描いていた。それは、もしかしたら私たちはとんでもない会社に転職してしまったのではないかということだ。ブラック企業であることには恐らく間違いない。なんとなく私たちはそんなことをお互いに思っていたのだろう。

 

しばらく私たちは、お互い無言のまま、それでいて周りの様子をうかがうように待機していた。

 

デスクがないため私はしばらく立っていると、それに気づいた営業3部の部長が私のもとに歩み寄ってきた。

 

「あれ?なんでたってるの?」

 

「昨日まであった、私のデスクがないんです」

 

すると、営業3部の部長は驚く様子もなく、「あ〜そうなんだ」とこたえた。「このあと何か予定あるの?」ときかれたため、特に指示を受けていないことを伝えると「あ〜そうなんだ」と自分の席に戻っていった。それはまるで無関心だった。私はここまで人に関心を持たない会社があるのかと思った。

 

営業3部の部長は名前を松堀といった。松堀は血色がよく、体格がよい。愛想はいいのだが、その面構えは険しく見た目はまったく堅気の世界の人間ではない。ヤクザのような顔をしている。歩き方もガニ股で眉間にシワを寄せた姿は北野武の映画「アウトレイジ」のそれを思わせる。声もドスがきいたような少し曇がかったような濁った声質を持つ。

 

そう言えば私たちが転職したブラック会社の人事である村田も血色がよくヤクザのような顔をしていた。いや、村田はどちらかというとチンピラに近い。弟分のような雰囲気だ。

 

それにしても、私たちは一体この先どうなってしまうのだろう。その時の私とKはまるで出口の見えない真っ暗なトンネルを歩いているような気分だった。

 

しかし、それは唐突におとずれた。しばらくするとブラック企業の人事部村田があらわれたからだ。「君たちには、今日から他部署研修に行ってもらうことにした」そう村田は言うと私とKそれぞれに研修内容を伝えた。

 

「君たちには、それぞれ違う部署で1日ずつ他部署研修にいってもらう」

 

それは今日と明日、それぞれ違う部署で1日仕事を行うというものだった。

 

 

つづきはこちらから【ブラック企業体験談】入社2日目、私が転職したブラック企業の倉庫では怒号がとびかった。 

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