【ブラック企業体験談】ブラック企業入社初日、私たちの席は用意されていなかった。

会議室で、ブラック企業人事とのやりとりを無事終え、私とKは研修を兼ねた通常の業務に付くことになった。

 

しかし、おかしい、何処を探せど私の席が見当たらないのだ。どうやら私たちは営業3部に配属することになったようなのだが、どこにも席が用意されていない。これは一体どういうことだろうと私とKは無言で目をあわせた。

 

すると、ブラック企業の人事担当者である村田は、「あ〜席ね・・・とりあえずそこに座っておいて」と素っ気なくいい放ちそそくさと去っていった。

 

そうなのだ。私達の席は用意されていなかった。とりあえず仮の席ということで私たちは事務所の端のデスクに座ることになった。デスクと言っても一般的なデスクなどではない。Kは辛うじて目の前にパソコンがあるデスクに座ることになったが、私の席はただの仮のデスク。デスクはあるもののその上には何も置かれておらず、もちろん電話線さえ繋がれていない。しかも目の前に置かれているデスクは、昔、ホームセンターで安物のデスクを買ったような埃(ほこり)をかぶった壊れかけの粗末なものだった。

 

そして私たちは、デスクに通されたはいいものの、何も指示を受けることなくそのまま午前中を過ごすことになる。放置とはこういうことをいうのかと私とKはその時そう思った。

 

午後になり、ブラック企業の人事担当者である村田が私たちのデスクに歩いてきた。

 

「君たちFacebookってやってる?」

 

「いえ、やっていませんが、Facebookがどうかしたのですか?」

 

「社内でのやり取りはこれからFacebook上で行うことになるからとりあえず登録しておいて」

 

それだけいい終えるとまたどこかへとブラック企業人事担当者の村田は消えていった。私とKはもちろん個人的にはFacebook上にアカウントを持っていた。だが、会社と面倒くさいつながりは避けたいが為の登録していません発言だった。もちろん、その時は私たちが転職した会社がブラック企業であるということにはまだ気がついていなかったが、何か一般的な企業とは違う妖しいものは感じていた。

 

 

つづきはこちらから【ブラック企業体験談】ブラック企業では業務上のやりとりはFacebookでおこなっていた。

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